それは、お向かいの奥さんからの情報だった。
「今ね、Yさんの家のそばを通ったら塀が斜めに傾いてたのよ。」とわが家に駆け込んで来た。
「きっと車であててすぐ逃げたのよ、犯人は証拠を持ち去ったらしく何も落ちてないわ。」
これは事件と騒ぐほど大きなものではないが、でもボクの町内で起こった小さな事件だ。
さっそくボクも現場にむかった。
確かに塀が斜めに20°ほど傾いている、それに下から2段目の中央のブロックが外れて無くなっていて、そこから上にむかってヒビが入っている。
Yさんところのご主人が出てきた。
「いやぁ〜びっくりしたよ、ずーと家の中にいたけど気づかなかった。朝7時半ごろ新聞をとりにきた時はこんなになってなかったよ。」
右隣のご主人も出てきて「大きな音がしそうだけど何も聞こえなかったな」
左隣は建築中で現場にいた人に聞いても知らないと言う。
「8時ごろきた時は、もうこんな状態だったよ」
Yさんの家の向かいは駐車場になっていて十台以上は駐車できるようになっている。
犯人は駐車場から出てきた車か・・・
ボクの推理だと、駐車場からバックした車があてたのだと思う。
しかし、駐車場に止めていた車とは限らない、。
対向車をかわすために駐車場に入った後バックした車か・・・
または、駐車場に前進で入ろうとしたところ、間違ってバックで発進してしまった・・・
ウ〜ン、これは難事件だ!
目撃者もなし、証拠もない・・・
あっ・・・お巡りさんが自転車に乗って来たようだ。
これから現場検証だな
近所の人に事情を聞いたり、現場をカメラで(なぜか携帯のカメラだ・・・)撮っている。
テレビだとパトカーでやってきて数人の刑事さんが現場検証をしているが、小さな町の事件だとこんなもんか・・・
お巡りさん一人で大変だな。ボクもお手伝いしてあげたいけど・・・邪魔になるだけよとお母さんに叱られた。
30分間のミステリーだな、どう解決するか楽しみだ・・・
おっと、人の災難を楽しみだなんて・・・(不謹慎な)
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